(新生NO.1 閻秉会)
(新生NO.1 閻秉会)
(生滅 閻秉会)
中国天津美術大学閻秉会先生は中国現代水墨と現代書の創始者の一人です。
1980年代末90年代初めごろ、中国の現代書(「偽現代」と呼ばれる評論家もいた)は
まだ象形の段階に留まっていた時に先生の現代書は既に抽象表現の段階に入りました。
日本を代表する書家である井上有一の作品に啓発されたことがありますが、
それをさらに発展して、独自の表現を生み出しました。
「現代書の実力派」と呼ばれ、
その作風は「重、拙、大」と知られ、
見る者に鮮明な印象を残ります。
今回掲載している作品「新生NO.1」、「新生NO.2」、「生滅」等は
抽象的な山水画として見ても
いいと思います。
その構図は「記念碑式」と言えます。
先生の作品から運命と抗争して不屈の精神を読み取ることができるし、
もちろん芸術家の孤独も読み取れます。
「生滅」は「百年の孤独」にとどまらず、「千年の孤独」を表現しています。
作品の中に「十」という記号は目立つで、
抽象画から言えば、
その記号は「万物やあらゆる現象に隠された永遠の秩序」を代表します。
作品を見つめると、魂を揺さぶる程の気魄が感じられます。
芸術は2種類があって、一つは人の目がその楽しさに奪われます。
もう一つは魂がその強い精神力に揺さぶられます。
言うまでもない、閻先生の作品は後者に属します。
天津の書壇にとっては閻先生が欠くことのできない人物と言っても過言ではないと思います。
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