tyoukyoku's Blog

詩書画を通じて中日間の文化交流を深めたい

瞬刻

            瞬刻

これは天津美術大学閻秉会先生の作品です。 

2008年に開催された「意派―中国抽象芸術30年展」に展覧され、 
スペンの博物館にて1年間の巡回展をしました。 


画面には一つの大きな墨の塊のほかに何にもない、簡潔な構図です。 

不規則的な塊、墨を何度も重ねて、堂々たる重量感を身をもって感じられます。 

「ミニマリズム?」と聞いたら、 

「確かにその時ミニマリズムのことを知らなかった」と閻先生に言われました。 

にも拘らず、画面はミニマリズムの単純、簡潔等の特徴を持っています。 


中国伝統的な「筆墨」と西洋的な構図形式との溶け合わせ、

 まさに閻先生が主張している「水墨の単純性を通じて豊かな精神 性を表す」のよう。

 先生はただ画面の視覚効果を追求するだけではなく、

その背後にある中国文化の精神と美意識を大切しています。


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